葉酸
葉酸【概要】
葉酸はビタミンB群の水容性ビタミンで、別名ビタミンMもしくはビタミンB9とも呼ばれます。
葉酸は体内のさまざまな反応に関わる成分です。胎児や乳幼児、妊娠初期に欠かせないビタミンとしてもよく知られています。
葉酸(ビタミンB9)の効能・効果
葉酸は約20種類の酵素と協力してDNAの合成や細胞分化に作用するので、細胞分化の盛んな胎児や乳幼児には欠かせません。
脳や脊髄の先天異常や発育不全も防ぐため、特に妊娠初期の女性は積極的に葉酸を摂りましょう。
アメリカ政府や日本の厚生労働省も、妊娠を希望するすべての女性に対し1日400ugの葉酸摂取をすすめています。
葉酸が効果的なのは女性にとってだけではないことが、さまざまな医学研究からわかってきています。
例えばガンの予防作用。葉酸は肺ガンや直腸ガン、子宮頸ガンの予防に役立つとされ、喫煙や避妊薬の使用、出産など子宮頸ガンのリスクをもつ女性のガン発生率を14年にわたって調べたところ、葉酸の投与で発生率が2分の1から5分の1に低下したというデータ(アラバマ大学)があります。
また、葉酸およびビタミンB群と心臓発作との関係では、5つに分けられた被験者グループのうち、葉酸をもっとも多く摂ったグループの心臓発作の発症率は、もっとも少ないグループより31%低かったという報告(ハーバード大学)もあります。
これは、葉酸には血液中に蓄積するホモシステインを減少させる効果・効能があるためとされます。
ホモシステインは動脈を攻撃し血管を傷つけますが、葉酸を摂ることで、このホモシステインが減少して心臓病や脳卒中を予防できると考えられているのです。
興味深いのは、葉酸とビタミンB12を多く摂る一方でアルコール飲料を1日1杯程度飲んだ場合、心臓発作の危険性が75%も低下したというデータもあります。ただしこの場合、アルコールはあくまで適量。飲みすぎは禁物です。
葉酸(ビタミンB9)を含む食品・食べ物・摂取方法
葉酸は枝豆、ソラ豆、白インゲン豆やウズラ豆、アスパラガス、ホウレン草、ブロッコリー、オクラ、芽キャベツなどに多く含まれる。
腸内細菌により合成もされるので、一般的に葉酸が不足することは殆どありません。
葉酸の摂取目安は1日に400ugで、上限が1mg。これは、朝食にオレンジジュースを250ml、シリアル1カップ強を摂れば半分確保できる量です。
また妊婦の場合、食事だけでは不足しがちなのでサプリメントからの摂取も一考です。
葉酸の効果・効能があると思われるもの
葉酸には以下のような効果・効能が期待できます。
■葉酸が含まれる食品例
葉酸が含まれる食品には以下のようなものがあります。